国民健康保険税率の決め方
新潟県において、被保険者への保険給付(医療費等)に必要な費用を新潟県全体で推計します。この総費用を基に、市町村ごとの被保険者数、所得のシェア率、医療費水準等を考慮して事業費納付金を算出し、各市町村に割り当てます。各市町村は、割り当てられた事業費納付金を賄えるように保険税率を決定します。
国民健康保険税の計算
令和6年度国民健康保険税の税率・税額
国民健康保険税は、医療保険分、後期高齢者支援金分、介護納付金分(40歳〜64歳の方のみ)の3つの区分に分かれており、医療保険分は所得割額、均等割額、平等割額で構成され、後期高齢者支援金分と介護納付金分は所得割額、均等割額で構成されています。
被保険者ごとに、以下の税率・税額表の合計額により算出され、それを世帯単位で合算した金額が年間の保険税になります。
医療保険分 |
後期高齢者支援金分 (加入者全員が負担) |
介護納付金分 (40歳〜64歳の方) |
|
---|---|---|---|
所得割 |
(総所得金額等−基礎控除) × 6.20% |
(総所得金額等−基礎控除) × 2.70% |
(総所得金額等−基礎控除) × 2.56% |
均等割 |
被保険者一人あたり 19,000円 |
被保険者一人あたり 11,800円 |
被保険者一人あたり 13,500円 |
平等割 |
1世帯あたり 13,500円 |
− | − |
課税限度額 | 65万円 | 24万円 | 17万円 |
※保険税の計算に用いる総所得金額等は、譲渡所得の特別控除後の所得金額を用います。また、退職所得(退職金を一時金として受け取る場合)は含まず、雑損失の繰越控除額は控除しません。
※基礎控除は、合計所得金額が2,400万円以下の場合は43万円です。2,400万円を超えた場合、段階的に減少します。
国民健康保険税の計算例
次の世帯構成(国保険加入者3人)の1年間の保険税額は次のとおりです。
- 世帯主(40歳) 前年の給与収入400万円(給与所得276万円)
- 配偶者(35歳) 所得なし
- 子ども(10歳) 所得なし
医療保険分 | 後期高齢者支援金分 | 介護納付金分 | 年税額 | |
---|---|---|---|---|
所得割 | (276万円−43万円)×6.20% =144,460円 |
(276万円−43万円)×2.70% =62,910円 |
(276万円−43万円)×2.56% =59,648円 |
|
均等割 |
19,000円×3人 |
11,800円×3人 =35,400円 |
13,500円×1人(40歳〜64歳) =13,500円 |
|
平等割 | 13,500円 | − | − | |
合計 |
214,900円 | 98,300円 | 73,100円 | 386,300円 |
国民健康保険税額シミュレーション
概算の税額であり、実際の課税額とは異なる場合があります。また、保険税軽減制度等や年度途中での資格異動に伴う月割計算等については算出しておりません。
※上手く表示されない場合は、お手数ですがご自身のPC等にファイルをダウンロードしてご利用ください。
保険税軽減制度
低所得世帯に対する軽減
世帯の所得の合計額が一定額以下の場合、保険税の均等割・平等割の金額を7割、5割または2割減額します。
ただし、世帯主とその世帯の被保険者に1人でも未申告の方がいる場合、軽減の判定ができないため、軽減措置が受けられませんのでご注意ください。
なお、扶養親族となっている方を除き、所得のない方でも所得なしの申告が必要です。
令和6年度軽減基準所得額
軽減割合 | 軽減の対象となる基準所得額 |
---|---|
7割軽減 | 世帯主、被保険者および特定同一世帯所属者の前年の所得合計が 43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下の場合 |
5割軽減 | 世帯主と被保険者および特定同一世帯所属者の前年の所得合計が 43万円+(被保険者数×29.5万円)+10万円×(給与所得者等の数−1)以下の場合 |
2割軽減 | 世帯主と被保険者および特定同一世帯所属者の前年の所得合計が 43万円+(被保険者数×54.5万円)+10万円×(給与所得者等の数−1)以下の場合 |
※世帯主とは、国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)も含まれ、擬制世帯主の所得も合計して計算します。
※特定同一世帯所属者とは、国保から後期高齢者医療制度に移行された方で、移行後も継続して同一の世帯に属している方のことです。ただし、世帯主の変更があった場合は、特定同一世帯所属者ではなくなります。
※前年の所得合計とは、
・65歳以上の公的年金所得者は、年金所得から15万円を控除した金額で計算します。
・専従者給与は、給与支払者の所得とみなして計算します。
・譲渡所得がある場合は、特別控除前の所得で計算します。
・雑損失の繰越控除がある場合は、控除後の金額で計算します。
※被保険者数には、特定同一世帯所属者を含みます。
※給与所得者等とは、給与の収入額(専従者給与を除く)が55万円を超える方、または公的年金の収入額が65歳以上で125万円(65歳未満で60万円)を超える方をいいます。
非自発的失業者の軽減措置【届出が必要】
会社の倒産や解雇、雇用期間満了などで非自発的失業者になった65歳未満の方の保険税は、離職時から翌年度末までの間、前年所得のうち給与所得を30/100として算定します。
雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)を持参のうえ届出をお願いします。
詳しくは、このページ下部の関連記事をご覧ください。
未就学児に対する減額
未就学児(小学校入学前の子ども)の均等割を2分の1減額します。
低所得世帯に対する軽減(7割・5割・2割軽減)が適用されている世帯の未就学児については、軽減後の均等割からさらに2分の1減額します。
産前産後期間相当分の国民健康保険税の免除【届出が必要】
子育て世帯の負担軽減、次世代育成支援等の観点から、出産する国保被保険者の方の産前産後期間相当分(4か月間)の所得割と均等割を免除します。
免除を受けるには、届出が必要です。
詳しくは、このページ下部の関連記事をご覧ください。
後期高齢者医療制度創設に伴う軽減措置【一部申請が必要】
低所得世帯に対する軽減
保険税の軽減判定の際に、国保から後期高齢者医療制度に移行した方(特定同一世帯所属者)の所得および人数も含めて軽減判定をします。
平等割の軽減
後期高齢者医療制度へ加入することで、国保加入者が1人になる世帯は、平等割が5年間(特定世帯)2分の1軽減され、その後の3年間(特定継続世帯)は4分の1軽減されます。
低所得世帯に対する軽減(7割・5割・2割軽減)が適用されている世帯については、軽減後の平等割からさらに、特定世帯は2分の1、特定継続世帯は4分の1軽減されます。
詳しくは、このページ下部の関連記事をご覧ください。
被用者保険の被扶養者であった方(旧被扶養者)の保険税の減免【申請が必要】
会社などの被用者保険(国保組合を除く)に加入している被保険者本人が、後期高齢者医療制度へ加入することで、その扶養からはずれ国民健康保険に加入となった65歳以上の方(旧被扶養者)に適用される減免です。
減免を受けるには手続が必要です。
- 旧被扶養者に係る所得割は、全額を減免
- 資格取得日の属する月以降2年を経過する月まで、7割・5割軽減世帯の場合を除き、旧被扶養者の均等割を2分の1減免
- 資格取得日の属する月以降2年を経過する月まで、7割・5割軽減世帯の場合を除き、旧被扶養者のみで構成される世帯は、平等割も2分の1減免
※7割または5割の低所得世帯に対する軽減に該当し、すでに均等割と平等割が軽減されている世帯は、所得割のみが減額対象です。
詳しくは、このページ下部の関連記事をご覧ください。
納税義務は世帯主
国民健康保険税は、世帯主が納税義務者です。
世帯主が後期高齢者医療制度や勤務先の健康保険に加入していても、世帯のだれかが国民健康保険に加入していれば、世帯主が納税義務者となります。
国民健康保険税の納付方法
納付方法には「普通徴収」と「特別徴収」の2種類があります。
普通徴収
年間保険税を1期(7月)から9期(3月)に割り振り、納付書または口座振替により納めていただく方法です。
国民健康保険税は納め忘れのない口座振替での納付をお願いします
口座振替の手続きは、次のものをご持参のうえ、口座振替依頼書を金融機関の窓口にご提出ください。
- 預貯金通帳
- 口座の届出印
- 国民健康保険納税通知書
口座振替ができる金融機関 | |||
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第四北越銀行 | 大光銀行 | 協栄信用組合 | 加茂信用金庫 |
三条信用金庫 | 新潟県労働金庫 | えちご中越農協 | ゆうちょ銀行 |
特別徴収
年金からあらじめ保険税を差し引くことで納めていただく方法です。
当該年度の保険税を、年金支給月である4・6・8・10・12・2月にそれぞれ納めていただきます。
このうち、前半の4・6・8月に仮の保険税額で納めていただくことを仮徴収といいます。仮徴収の金額は、前年度の2月の保険税額と同額を、そのまま4・6・8月に差し引きます。
その後、7月に決定する年間保険税額から、仮徴収で納めていただいた保険税額を差し引いた残りの金額を10・12・2月に納めていただくことを本徴収といいます。
特別徴収の対象者
以下のすべてに当てはまる世帯が特別徴収となります。
- 世帯主が国民健康保険に加入している
- 世帯内の国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満
- 世帯主の年金受給額が年間18万円以上
- 世帯主の介護保険料が特別徴収の対象となっている
- 国民健康保険税と介護保険料の合計額が年金受給額の2分の1以下
なお、世帯主が75歳に到達する年度は、特別徴収から普通徴収に切り替わります。
※滞納がない場合、申請により口座振替による普通徴収へ変更することができます。変更手続きに時間がかかりますので、お早めの手続きをお願いします。