○田上町成年後見制度利用支援事業実施要綱

令和2年12月28日

要綱第42号

田上町成年後見制度利用支援事業実施要綱(平成20年田上町要綱第7号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この要綱は、判断能力が十分でない認知症高齢者、知的障がい者、精神障がい者等(以下「要支援者」という。)の福祉の増進を図るため、当該要支援者に係る成年後見制度の利用に対する支援に関し必要な事項を定めるものとする。

(支援の種類)

第2条 支援の種類は、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第32条、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)第28条及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第51条の11の2の規定により町長が行う審判の請求(以下「審判の請求」という。)並びに審判の請求に要する費用及び成年後見人、保佐人又は補助人(以下「後見人等」という。)の報酬に係る費用の助成とする。

(審判の請求)

第3条 町長は、要支援者の2親等以内の親族がいないとき、2親等以内の親族がいても審判の請求を拒否する等により申し立てることができないと認められるとき又は3親等及び4親等の親族で審判の請求を行う者がいないときは、次に掲げる事項を総合的に勘案し、本人の保護のために支援を行うことが必要であると認めた者(以下「対象者」という。)の審判の請求を行うものとする。

(1) 対象者の事理を弁識する能力の程度

(2) 町又は関係機関の各種施策による対象者への支援が必要な状況

(3) その他勘案すべき事項

(審判の請求手続き)

第4条 審判の請求に係る申立書、添付書類及び予納すべき費用その他の手続きは、家庭裁判所の定めるところによる。

(審判の請求に係る費用の助成等)

第5条 町長は、対象者の審判の請求を行う場合は、申立手数料、登記手数料、診断書料、鑑定費用その他の審判の請求に要する費用を助成する。

2 町長は、審判の請求に要する費用について、対象者又は関係人が負担すべき特別の事情があると認めるときは、家事事件手続法(平成23年法律第52号)第28条第2項及び第29条第1項の規定に基づく申立てを家庭裁判所に対し行うものとする。

3 町長は、前項の家庭裁判所の命令があったときは、対象者又は関係人に審判の請求に要した費用を求償するものとする。

(後見人等に係る報酬の助成)

第6条 町長は、後見人等の選任を受けた者(以下「被後見人等」という。)が、報酬の付与の審判により家庭裁判所が決定した報酬を支払うことにより、次の各号のいずれかに該当するときは、後見人等の報酬に係る費用を助成するものとする。

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による被保護者

(2) 資産、収入等の状況から、別表で規定する要件に該当する者

(助成金の額)

第7条 助成金の額は、後見人等に対する報酬付与の審判で決定された報酬の全部又は一部とし、在宅の被後見人等にあっては月額28,000円を、施設に入所又は病院に長期入院している被後見人等にあっては月額18,000円を上限とする。

(助成金の交付申請)

第8条 助成金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、成年後見制度利用支援事業助成申請書(様式第1号)に次に掲げる書類を添付して、町長に申請しなければならない。

(1) 報酬付与の審判の決定通知書の写し

(2) 家庭裁判所に提出した財産目録の写し又はこれに相当する書類として家庭裁判所が受理したもの

(3) 収支状況報告書の写し

(4) 登記事項証明書の写し

2 前項の申請をすることができる者は、第6条の規定による被後見人等及び後見人等とする。

3 申請者は、後見人等の助成金を、おおむね1年に1度請求するものとする。

(助成金の交付決定)

第9条 町長は、前条の申請があったときは、これを審査し、助成金の交付の可否を決定し成年後見制度利用支援事業助成承認(不承認)通知書(様式第2号)により申請者に通知するものとする。

2 前項の規定により助成金の交付の決定を受けた者は、成年後見制度利用支援事業助成金請求書(様式第3号)により、助成金を請求することができる。

(助成金の返還)

第10条 町長は、偽りその他不正な手段により助成金の交付を受けた者があるときは、助成金の全部又は一部の返還を求めることができる。

(その他)

第11条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、令和3年1月1日から施行する。

別表(第6条関係)


要件

1

成年被後見人及び生計を一にする世帯員全員の市町村民税が課税されていないこと。

2

年間の世帯合計収入額から報酬の額を差し引いた額が単身世帯で150万円以下であること。世帯員が1人増えるごとに50万円を加算した額以下であること。

3

預貯金等の額が単身世帯で350万円以下であること。世帯員が1人増えるごとに100万円を加算した額以下であること。

4

成年被後見人が居住する家屋及びその他日常に必要な資産以外に活用できる資産がないこと。

5

負担能力のある親族等に扶養されていないこと。

(注) 1 収入額は、申請日において、その属する世帯の世帯収入及び全ての世帯員の前年1月から12月までの1年間の収入額とする。ただし、申請日が1月から6月の場合は、前々年の1月から12月までの収入額とする。

(注) 2 資産については、助成金申請時点の額とする。

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田上町成年後見制度利用支援事業実施要綱

令和2年12月28日 要綱第42号

(令和3年1月1日施行)